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皆さんご存知の「ドレミの歌」。
♪ドはドーナツのド〜 レはレモンのレ〜♪
これの英語(原詞)は下のような歌詞になります。
映画「サウンドオブミュージック」に於いてジュリー・アンドリュース扮するマリアと子供達が唄っていたものですね。


Doe, a deer, a female deer
Ray, a drop of golden sun
Me, a name I call myself
Far, a long long way to run
Sew, a needle pulling thread
La, a note to follow sew
Tea, I drink with jam and bread
That will bring us back to do
(訳詞)
Doe はシカ、雌の鹿
Ray は黄金色の太陽の光
Me は私のこと
Far は長い距離走るのよ
Sew は針で糸を引くこと
La は So の次の音
Tea はジャムをぬったパンと一緒に飲むもの
そしてまた Do に戻るの

私たちが知っているものとは内容がかなり違っていますね。
これはブロードウェーでミュージカル「サウンドオブミュージック」を観た歌手のペギー葉山氏が「こんな楽しい歌を日本の子ども達にも教えてあげたい」と日本に持ち帰り訳詞を作りました。

そこにはこんなエピソードが残されているそうです。
「食べ物で統一しようと思いました。ドーナツとレモン、ミカンときたのですが、
ファが無く(登録商標のファンタしかなかった!)子ども達に勇気を与えるという気持ちでファイトにしたために、全体を食べ物という構想はなくなった(その際にミも「みんなのミ」に変更)」と云う逸話が残っています。
子供たちのために覚えやすい単語にしたのですね。

これは原詞直前の歌詞を見るとその考え方がわかります。

Let's start at the very beginning
A very good place to start
When you read you begin with
A-B-C
When you sing you begin with do-re-mi
Do-re-mi
Do-re-mi
The first three notes just happen to be
Do-re-mi
Do-re-mi
Do-re-mi-fa-so-la-ti
Oh, let's see if I can make it easier
(訳詞)
さぁ 基礎から始めましょう
何かを始めるのに一番良いのは 最初から
文字の始まりは
ABC
歌の始まりは ドレミ
ドレミ
ドレミ
三つの音符がこの音を作るの
ドレミ
ドレミ
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・・・
ん〜、もっと簡単な覚え方はないかしら??

子供のため音楽に慣れ親しんでもらうための歌ですから、原詞を直訳して「ドーは鹿!メスの鹿!」と唄っても、ちょっと馴染めませんよね。大人にもさっぱりです。
そこでペギーさんが「子ども達が覚えやすいように!」と歌詞を「作り」、私達がよく知っているあの歌詞は一種の「替え歌」なのですね。
常に「子ども達が楽しく歌えるように」と考えられていたペギーさん。その素晴らしい「替え歌」は子ども達 の心にちゃんと伝わり、今もなお「ドーはドーナツのドー♪」で子供達が楽しく歌っています。
ペギーさんの「人に音楽を伝えようとする気持ち」…素晴らしいですね!


なお余談ですが、中国では
Do是可愛的母鹿
Re是金色陽光
Me是対我自己的称呼......
ドは可愛い雌鹿
レは金色の太陽の光
ミは自分に対しての呼称......
というように直訳されたものが唄われているそうです。
詳しくは「MH中国語連絡事務所 ; ド-はド-ナツのド」 こちらをご覧下さい。

さて、余談ついでにおまけ......⇒




さて日本語版では「シ」にあたる部分の歌詞が、原曲では「Tea=ティー」になっています。
何故なのでしょうか。
それは「トニックソルファ法」に則しているのです。

「トニックソルファ法(tonic solfa)」とは何か。
それは19世紀中頃にイギリスで生まれた、移動ドによるソルミゼーション(solmization 英)の一種。
音楽の習得を目的とする音名で、音階のそれぞれの音に1音節をあてはめて声による読譜・歌唱訓練を行います。
日本語で「階名唱法」と訳されていますが、「ドレミ式」というように訳した方が原語のニュアンスに近いでしょう。いわゆる「ソ=sol」「ファ=fa」「ミ=mi」から創られた単語なのです。


なお、ここではトニックソルファ法の詳しい説明は致しません。
興味を持たれた方は、東川清一氏著「退け、暗き影「固定ド」よ!―ソルミゼーション研究」「移動ドのすすめ―正しい読譜法と視唱指導」を一読されるのをお勧めします。

ちなみに「ドレミの歌」原詞も、基本的にトニックソルファ法における階名と発音が似た単語をこじつけてあるのす。

以下の表はトニックソルファ法のクロマティック音名を日本語に適するように私が改良したものです。
Scale degree Syllable Pronunciation
I Unison, Octave
Do
dough
bII Minor second

ru*1 ル*1 roots
#I Augmented unison di

ディ Dee
II Major second
Re
ray
bIII Minor third

May
#II Augmented second ri

like reach
III Major third
Mi
like the word me
bIV Diminished fourth

feフェ
IV Perfect fourth
Fa
ファ 'a' as in father
bV Diminished fifth

say
#IV Augmented fourth fi

フィ like feet
V Perfect fifth
So(l)
long 'o', like sold
bVI Minor sixth

lo*2 ロ*2 low
#V Augmented fifth sa

sir
VI Major sixth
La
'a' as in large
bVII Minor seventh

Ce チェ*3check
#VI Augmented sixth ki*4

キ*4keep
VII Major seventh
Ci*4
シ*5 see
I

Do


*1 トニック・ソルファ法ではra(ray)だが、モーラ発音の問題の為ドレミ唱法よりRu=ルを用いる。
*2 トニック・ソルファ法ではle(lay)だが、モーラ発音の問題の為コダーイシステムよりLo=ロを用いる。
*3 CiのフラットしたシラブルとしてCeを用いる。
*4 トニック・ソルファ法ではli(lean)だが、モーラ発音の問題の為、アイツ音名よりKi=キを用いる。
*5 トニック・ソルファ法ではTi(tea)=ティだが、日本式階名の「シ」に合わせシラブルとしてCiを用いる。
wikipedia;音階
wikipedia;階名


参考文献

退け、暗き影「固定ド」よ!―ソルミゼーション研究/東川清一(音楽の友社)
移動ドのすすめ―正しい読譜法と視唱指導/東川清一(音楽の友社)
ニューグローヴ世界音楽大事典(Macmillan)
音楽大百科(平凡社)
 ■Collection of Musicals Lyrics and Libretti
 ■Wikinfo | Solfege
 ■楽譜の読み書き修得方法(相対音感による視唱, ソルフェージュ)
 ■SMLの音楽科教育(PDF.168k)
 ■さあ、うたいましょう






さて、余談ついでにおまけと言ってはなんなのですが他の国での「ドレミの歌」の歌詞も探してみました。
機械翻訳にてかなり強引に訳している(特にロシア語!)のですがご容赦ください。

(イタリア語ver.)
DO se do qualcosa a te
RE è il re che c'era un dÌ
MI è il mi per dire a me
FA la nota dopo il MI
SOL è il sole in fronte a me
LA se proprio non è qua
SI se non ti dico no
e cosÌ ritorno al DO
(訳詞)
DO - 君になにかをあげるなら
RE - 昔いた王様
MI - 私にと言うためのmi
FA - ミの次の音
SOL - 私の目の前の太陽
LA - こっちでないなら
SI - いいえと言わないなら
さあこれでドに戻ります


(フランス語ver.)
Do le do , il a bon dos
Ré rayon de soleil d'or
Mi c'est la moitié d'un tout
Fa c'est facile à chanter
Sol la terre où nous marchons
La l'endroit où nous allons
Si siffler comme un pinson
et nous revenons à do
(訳詞)
Do - それはよい背部を有する
Re - 金の太陽光線
Mi - それは全体の半分はある
Fa - は歌い易い
Sol- 歩くのは地球の地面
La - 私達が行く場所
Si - クロドリのように口笛を吹くため
そして私達はC に戻る


(トルコ語ver.)
Do bir küllah dondorma
Re masmavi bir dere
Mi denizde bir gemi
Fa denizde bir tayfa
Sol papatyalı bir yol
La yağmurdan bir damla
Si ilknurun kedisi 
Do bir küllah dondorma
(訳詞)
ドは 1 カップの アイスクリーム
レは 真っ青な 1つの 渓流
ミは 海に 1隻の 船
ファは 海に 1人の 船員
ソは 夏白菊の咲く 1本の 道
ラは 雨から 一滴のしずく
シは イルクヌル(*)の 猫
ドは 1 カップの アイスクリーム


(ロシア語ver.)
До - мой домик на горе.
Ре - играем во дворе.
Ми - зовут меня Мими.
Фа - шагает вслед за ми.
Соль - забыть никак нельзя.
Ля - ля-ля споём, друзья.
Си - сирень несите в дом.
И опять вернёмся к до,
(訳詞)
To- 山での私の家
Re- 私たちはコートの中で遊ぶ
Mie - mimi によって私に電話する
Fa - それはmiに続いている階段
Salt- 全く忘れられない
Lya - lya-lya は私達と歌う友人
SI - ライラック色の熊は家の中へ (!?)
さぁ私たちはまたToへ返させる


どなたか正しい訳教えて下さい (^_^;;

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